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はみだしブックレビュー:『豊田章男が愛したテストドライバー』

トヨタ社内で“トップガン”とも呼ばれるマスターテストドライヴァーである成瀬 弘の“特訓”を受け、現トヨタ社長の豊田章男が、いかにして「もっといい車づくり」というフィロソフィーの伝道師たり得るようになったかを追ったドキュメント。

就任早々レクサスES350のリコール問題に見舞われたり、レース参戦を通じて「人とクルマを鍛える」というとり組みを推進したことや、社長自らハンドルを握ってレースに参戦するという姿勢に対する社内の反発など、内外からの逆風に耐え抜き、トヨタを再生へと導くことが出来たのは、成瀬からの薫陶を受けたことが根底にある、という視点で書かれており、その考察については良く書けています。
また、工業製品の完成度という点では世界に誇る品質のクルマを製造する一方で、“80点主義”が「つまらない」と揶揄されることも多かったトヨタ車が、LFAや86のような尖ったカテゴリィの商品を徐々に出せるようになった原動力が、紛れもなく豊田章男であることや、日本のクルマが市場を世界に広げていくための性能向上に、ニュルのようなタフな環境でテストすることがそれほど寄与してきたのか? といった日本の自動車開発史のいち側面を一般の人にも伝える役目も果たしています。
一方で、成瀬やモリゾウ(≒GAZOO Racing)のニュル24時間参戦記、あるいは、同業者からも一目置かれる成瀬ほどの技量の持ち主が、なぜあのような死亡事故を起こしてしまったのか? についてのルポ視点は弱いので、そっち方面を期待すると少々期待外れ。
とは言え、成瀬の存在を事故で初めて知ったような、自動車業界外のジャーナリストによってテストドライヴァーにスポットライトを当てた本が出版された、という事実にはそれなりの価値があると思う。

成瀬の事故のニュースは、当時それなり追ったつもりだったけど、事故発生時真っ先に現場に駆けつけたのが飯田 章だったというのは知らなかった。飯田の心中いかばかりだったか…。
それと、モリゾウが事故の一報を受けたのがトヨタの株主総会当日だったというのも初耳で、よくそんなショック状態の中で責務を全う出来たなと感心するばかり。

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